前回記事の続きです。
前回記事では、1文字を正しく読めることが大切ですと言いました。当たり前の話ですが、ひらがな1文字を誤りなく読めることがお子さんにとっては大きな一歩になります。読むのが苦手なお子さんなら尚更です。
今回は2つ目の要素、ある程度のスピード感を持って読むことについてです。
文字を読み始めたばかりのお子さんは私たち大人のようにスラスラと読むことがまだ難しいです。文字を読み始めばかりのお子さんは、文字を一つずつ読みます。
例えば、“むかしむかしあるところにおじいさんとおばあさんが・・・”という文章があったとします。
大人(読むことに慣れているという意味)は、「むかしむかしあるところにおじいさんとおばあさんが・・・」とスラスラ読めますが、文字を読み始めたばかりのお子さん場合、
「む、、か、し、、、、む、か、、し・・・」というように、1文字1文字を読むことに時間がかかり、なかなか先の文章に進みにくいです。
その後、1文字ずつ声に出して読んでいた段階から次の段階に進みます。それは単語ごとにまとめて読めるようになる段階です。単語ごとにまとめて読めるようになるというは非常に大きなステップです。この単語ごとにまとめて読むことができるようになることで、ある程度のスピード感を持って読むことができるようになります。
先ほど文を例にすると、「むかし むかし ある ところに おじいさんと おばあさんが・・・」というように、単語ごとにまとめて読めるようになります。
読む力が伸びてくると、見慣れた文字単語を見ると、その文字単語の読み方(その文字単語に合った音)がパッと頭の中から出てきて、声に出して読むことができるようになるのです。単語の文字を1文字ずつ読むよりも、単語ごとにまとめて読めたほうが音読スピードは当然速くなりますよね。
これがスムーズな音読を支える2つ目の要素です。
スムーズな音読というのは、間違えずに読める“正確さ“と”ある程度のスピード“によって成り立っています。